道尾秀介先生の『きこえる』の感想です。QRコードから実際に聞ける事件の音の手がかりの仕掛けが面白い。ネタバレあり。
あらすじ
あなたの「耳が」推理する。「音」が導く真相に驚愕する。
読者を1ページ目から未知の世界へ連れて行く。謎が「きこえて」くる。
衝撃が、あなたの耳に直接届く。
物語×音声。小説を立体的に体感する、まったく新しい「謎解き」の新体験型エンタメ、誕生!突然死んでしまったシンガーソングライターが残した「デモテープ」。
家庭に問題を抱える少女の家の「生活音」。
言えない過去を抱えた二人の男の「秘密の会話」。
夫婦仲に悩む女性が親友に託した「最後の証拠」。
古い納屋から見つかったレコーダーに残されていた「カセットテープ」。私たちの生活に欠かせない「音」。
すべての謎を解く鍵は、ここにある。
感想
全五話からなっています。全部独立したお話。
- 第1話 聞こえる
- 第2話 にんげん玉
- 第3話 セミ
- 第4話 ハリガネムシ
- 第5話 死者の耳
事件の手がかりだったり、重要な情報だったり、ネタバラシだったりが、QRコードからアクセスできるyoutube動画の音声から手に入ります。それを聞きつつ、本を読んでいく形のミステリー。
一話の冒頭からQRコードが差し込まれていて、まあまあ長い動画なんですが、その後文章に戻ったあとの「…なに、今の?」みたいなセリフが始まるのが印象的でした。
ほとんど謎解きみたいな本なんですが、わかりやすいのもあれば、考察を見ないとピンとこなかったものもある。でも全体的にそうなるんだ!と面白かったです。
好きなのは第三話のセミですかね。これは主人公が少年で、特に凄惨な事件が起きるわけでもなく。逆にいうと、他の話が殺人事件だったりとアレコレとあるんですが、セミはほっとできました。
最後の死者の耳だけ、これはちょっとズルじゃないかなあと思いましたが…笑 いや、わかったんだけどね、実際に動画を見れば。明らかに怪しいもの。
※本作は、音声と小説を融合させた誰も経験したことのない「体験型ミステリ」です。小説を読み進めると、作中の様々なタイミングで「二次元コード」が登場します。そのコードを読み取り、音声を再生してください。それはあなたを新しい世界に連れて行ってくれる「音」です※
こうやって書いてあるなら「音」だけだろうと、画面見ないでイヤホンで聞いて「???」ってなったよ。てなわけで、最後の動画だけは目を離しちゃ駄目なやつでした。

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